和紙の産地で仕事を考える

ローカルlifer

8月末から9月の中旬にかけて、集中的に和紙の産地を回っていました.


特に何かプロジェクトがあるわけでも無く、スケジュールの関係です.

この産地を回る仕事は、いろいろな経緯があって始まったわけですが、今は特にゴールを決めていません.


普通、こういう所にデザイナーが入ると何か商品開発をして、できたものを展覧会して、、、って流れになりそうですが、ここの産地に入ってしばらくしているとそれでは駄目なのかもしれないと、思うようになったのです.


私は、和紙の生産者の組合の方に頼まれて漉き場さんの支援をしていますが、漉き場さんそれぞれに固有の技術も違い、また商品の市場も、会社の規模も違います.それが産地の強さにもなっているのですが、逆に外から見たときにわかりにくい印象を持ちます.


無理矢理にそれをまとめる仕事もできなくも無いのですが、そうでもないような気もします.

基本的に職人と呼ばれる方々は、元々デザイン〜生産〜卸売りまでを一手に引き受けていましたが、その構造が変わってしまっています.また、ここ10〜20年くらいで市場の様子も変わり、以前の手法が通用しなくなっています.


その中でできることと言えば、彼らと一緒になにかしようと言うことで、決して上から方向を指示するような事はできません.

逆に他の所で見かけたのですが、「センセイ」と呼ばれる人にとにかく教えを請うのみで、言われたままに動こうとする人たちもいます.


幸いにも、私が訪問させていただいている漉き場の方々はそんなメンタリティではなく、自分でも考えて動こうとされています.そういった中で、一緒に考えて進めていけるプロジェクトが無いかと探していっているのです.

北條 崇

プロダクトデザイナー.item-s designというデザイン事務所をしながら、某大学でも講師業.産業機器から雑貨、伝統産業まで雑食系のなんでもデザイン屋.

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