コミュニティデザイン 人がつながるしくみをつくる


コミュニティデザイン―人がつながるしくみをつくる コミュニティデザイン―人がつながるしくみをつくる コミュニティデザイン―人がつながるしくみをつくる

山崎亮さんの「コミュニティデザイン 人がつながるしくみをつくる」を読みました。この本をランドスケープやデザインなどの専門棚だけに置いておくのは勿体ない!と書店員の方に言いたいです。なぜなら、人のつながりが未来を変えるという実例をドキュメンタリー形式で伝える良質の実用書であるからです。

例えば笠岡諸島の話
ちょっとだけ端折って引用させていただきますね。

諸島の総合振興計画をつくる際に7つの島をヒアリングしてまわったところ、
・ほかの離島と比べて将来に対する危機感が高くなかったこと
・仕事が忙しいのでまちづくりの活動に参加するのは難しいという声が多かったこと
・島内の人間関係によっては協力できる人とできない人がいることがわかったこと

と、大人たちが協力できない理由を並べたてたそうです。そんな調査結果が出た際にとったアクションがスカッと爽快です。

・大人と話すのではなく、島の子どもたちが10年計画をたてる。
・提案した事業をちゃんとすすめているか子どもたちが10年間チェックする。

大人が本気にならず実行しなければ、こどもが一致団結して島に戻らない!と宣言してはどうかというものでした。島の子どもたちと町の将来を考えて、じわじわ大人を巻き込む。そんなコミュニケーションをデザインされています。

これは笠岡諸島だけの話ではなく、どの町でもおこっていること。町の課題に直面している方に役立つ内容だと思います。p.167にこういう記述があります。

・意見が激しく対立しているときに、両者の間に入ってつながりをつくりだすのは難しい。
・そんなときは別のつながりをつくりだし、それを丁寧に醸成することによって元の対立構造を緩和するという方法がある。

この別のつながりをつくる方法は本書のたくさんの実例から学ぶことができます。行政の方からおばちゃんまで、幅広い方に読んでもらいたいオススメの一冊です。

関連リンク
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学芸出版社 山崎亮さんインタビュー

ちなみに狩野がインタビューさせていただいた記事はこちらです。
studio-L 山崎 亮氏|メビック扇町